あと470q
アリススプリングスからエアーズロックまでは470q、十分一日で行ける距離だ。
途中に町はまったくないが、地図を見るとオーストラリアのど真ん中を南北に縦走するスチュアート
ハイウェイから西へ曲がる分岐点にロードハウスがあるようだ。アリス〜エアーズロックまでの
ちょうど中間あたりか。
アリスからそこまでイッキに走った。200q以上ノンストップで走るのも珍しい。大抵は
100qごとに休憩をしていたから。
そこのロードハウスはとても大きなところで何でも売っていた。
バイクツーリングでロードハウスを見つけると必ずするのが冷たい飲み物を買うこと。
ローアルコールのビールーをカウンターに座って飲む。 至福のひととき。
シドニーを出発した時から思っていたことだが、バイクがとてもボロいので、もしかしたら
ツーリング半ばで終わってしまうかもしれない、でもせめてエアーズロックだけは自分の足で
行っておきたい、頼むからエアーズロックまではもってくれ・・・
その願いがもう少しで叶いそう。
その後もう一度休憩をした店はアボリジニばっかりで、原住民以外は自分一人。
やっぱここは遠い外国、日本じゃないんだなぁ と実感した。
地球のヘソ
エアーズロックに向かう時、多くの人が騙されるのが偽エアーズロック。
何にもない見渡す限り地平線のところにポツンと、それらしきものが現れる。
おおっ あれがエアーズロックか?? でもなんか形がちょっと違うような気が・・・
てな感じ。 その山はマウントコナー。エアーズロックの手前70qほどのところやったか。
夕方 4:30 ころ、ようやくエアーズロックの拠点である観光客のための町、ユララに到着した。
エアーズロックは世界最大の一枚岩。周囲9q、海抜867m、地上からは348m。
荒涼とした砂漠の真ん中にポツンとあるその姿は、アボリジニ達が聖地と崇め奉るのもうなずける。
ユララキャンプ場はツーリング中で一番値段が高かったところ。1泊$9。(ふつうは$5くらい。)
でも高いだけあってとっても整備されたキャンプ場でキレイだった。
エアーズロックは世界中から観光客が集まるところなので、ユララはそのために町を作ったようなもの。
映画館もホテルもB.Pもスーパーマーケットからなんでもある。
キャンプ場もとってもにぎわっている。
ライダーもたくさんいたので、テントを張ったあと、早速そこで知り合った仲間達と夕陽に映える
エアーズロック、(Sunset view)を見に行った。
|
エアーズロックのサンセットビュー。
茶色からだんだんと赤みがかっていく。
ずーっと見てても飽きないくらい幻想的かつ神秘的。
一生のうち一度は見ておきたいもの |
さらに時間が経つとこんな色になる。→
|
|
エアーズロック登山
エアーズロックは登ることもできる。
アボリジニの聖地とあって、近年登山を禁止にしようと言う動きもあるが、
現在のところはどうなっているのかは知らない。
上の写真で見てもらえばわかるが、最初の急激な登りで約1時間、その後のやや平坦な部分で
約30分、つまり山頂までは1時間30分ほどか。
砂漠の中というだけあって、寒暖の差がとても激しい。僕がここに行ったのは9月末ごろ、
昼間はTシャツで十分なくらいだが、明け方なんか気温は5℃。テントから出るのも
気合い入れないとダメなくらい。
昨日はサンセットビューを見たので今日はサンライズビューをみようと、まだ暗いうちから
バイクで走り出した。ユララの町からエアーズロックまでは約20q。
朝日に映えるエアーズロックを見る。色合いでは夕陽とさほど変わらないような気がするが
やはり朝夕両方見ておかないとね。
珍しいこと
エアーズロックに登ったのが嬉しくて、シドニーの英語学校で仲のよかった友達に
電話をしてみた。しかし電話に出たのは同居人の韓国人シェアメイト。
「どこ行ったん?」って聞いてみたらなんとエアーズロックに行くため4日前ほどに家を出たとか。
「今日あたりエアーズロックに着いてるんじゃない??」というシェアメイトの言葉を信じて
陽も暮れて真っ暗になった広い広いユララのキャンプ場を探していた。
シドニーからエアーズロックまで直線距離でも2500q以上。道のりでは3000q以上ある。
どこをどう走って、どこに泊まってきてるかもわからないので、諦めの気持ちが強い中
うろうろしていたら 「あった!! これや!!」 シドニーでよく乗っていた車があるではないか。
バッチリご対面。向こうもビックリ。僕がシドニーを出発して1ヶ月半、もちろんおたがい
どこにいるのかなんて知らなかった。3000qといえば日本でいうと北海道から沖縄までよりも
まだ遠い距離。
ビールを飲みながらこれまでのことをいろいろ話して、夜は更けていった。
「偶然ってすごいよなぁ」
|
ユララキャンプ場で、クラスメートと偶然の対面。
奥から僕、トシさん、ヒロ。
(注:ケープヨークで出会ったヒロとは別人)
彼らとは今も連絡を取り合う仲。 |
|